猫さわぎ

 お昼に私が職場へ戻ってみると、「Kさ~ん、Mさんから電話~。」と1本の電話。何だろう?と出てみると、Mさんが弱々しい声で「猫拾っちゃった~・・・。Kさん、猫飼わない?」とちょっと困った様子。いきなり「猫飼わない?」と言われても!Mさんに事情を聞いてみると、粕川支所に行く途中、支所の近くの道路のセンターライン付近に小さな小さな子猫が動かないでいたのを発見したそうです。最初死んでるのかなと思ってよく見たら生きていたことがわかり、猫大好きなMさんはかわいそうに思って助けてあげたそうな・・・。
 その後、そのまま近くの田んぼへ置いてくる訳にもいかず、粕川支所から本所へ猫をお持ち帰りしたMさん。段ボールで静かにうずくまる猫ちゃんにミルクを与えてみましたが、なかなか飲みません。とにかく衰弱しきっていました。ぶるぶる震えていたので、人間用の小さなカイロとタオルを猫ちゃんにくるんであたためてあげました。
 さて、困りました。いらっしゃる会員さんに「猫飼いませんか?」と声をかけてみたものの、猫ちゃんはなかなか引き取り手が見つかりません。拾ってきちゃったMさん、責任を感じ、お家にお持ち帰りすることに!でも、猫ちゃんの動きが弱々しいので、帰る途中でお医者に連れて行ってもらえることになりました。猫ちゃんはMさんに連れられて帰りました・・・。
 「仕事中、猫なんか構ってるな!」とおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。確かにそうなので、お詫びいたします。猫を構っていた時間を取り返すよう、来週からまた頑張りたいと思います。ただ、この記事をご覧いただいたみなさんに、1つだけ考えていただきたいことが。最近、モノがあふれる世の中になり、モノを平気で捨てるようになりました。というより、捨てないと片付かなくなり、ある意味では捨てることがよいこととされる世の中になってしまいました。この世の中ではモノだけでなく、生き物を大事にする心まで捨てられてしまったのでしょうか?猫や犬は動物で、命も心もある生き物です。私の家の近くにも捨て犬が多く、必死でご主人の車を探している姿をよく見かけます。車が通るとじーっと見て、ご主人が自分を迎えに来てくれたんじゃないかと待っているようなのです。そういう姿を見ると、間違いなく捨てられた動物にも「心」はあるんだと感じます・・・。
 猫ちゃんは小さい心ながら、Mさんの心のあたたかさを感じたことでしょう。今日は命を大事にすることの尊さを実感した1日でした。